
袖ケ浦市郷土博物館で開催中の企画展
「井出先生の写真館 キミ、シニタマフコトナカレ」
袖ケ浦市横田にある井出医院(明治43年開業)の初代(井出伊朝美 先生)と2代目(井出全 先生)の院長により撮影された戦時中に出征する青年と家族たちの記念写真。
召集令状1枚で戦地へ駆り出される青年たちを撮り続け、その数は200人以上にも。


会場には戦地へ送り出す青年と家族との写真が数多く展示されています。
それぞれの家族の人生がそこにあった事を伝える貴重な写真。
送り出される若者、送り出す家族、撮影を続けた先生、どんなことを思っていたのか、それぞれ決して言葉にはできなかったでしょうが、心のうちは複雑で苦悩に満ちていたような気がします。
井出医院で人力車を引く車夫として働いていた青年も戦地へ送り出しましたが、生きて家族のもとに帰ることはできなかったそうです(ポスターに掲載されている写真の人物、勝間金象さん)
約80年ほど前の出来事、日本の軍人・軍属の戦没者 230万人。
2人の先生の残した写真は戦争の記憶を伝える重要な資料になるに違いありません。
この沢山の写真の中には映っている方のお名前が不明のものがあるそうで、もし写真をご覧になり家族や知人だとわかった場合は博物館にお知らせくださいとの事でした。

終戦を迎える1945年
2月11日 二代目院長の井出全先生は軍医として応召
5月8日 米軍艦載機の無差別空襲があり平川地区では平川村で女性2人死亡、1人重傷。
中川村横田では学童の列に機銃掃射、横田駅の遺骨出迎団体に機銃掃射され、駅の建物が被弾。
8月25日 井出全先生、軍を退隊
(企画展「井出先生の写真館」関係年表より)
郷土博物館 - 袖ケ浦市公式ホームページ
企画展「井出先生の写真館 キミ、シニタマフコトナカレ」
明治43年に開業した袖ケ浦市横田の井出医院。カメラが趣味だった初代と2代目の院長は、戦時中、出征する青年たちの記念写真を撮り続けました。2人の先生が残した写真に刻まれた、いのちの物語をご覧ください。
開催期間:2023年4月29日(土)~7月9日(日)入場無料
休館日:毎週月曜日・祝日の翌日 ※月曜日が祝日の場合は開館し翌日休館
展示解説会:5月6日(土)、6月10日(土)、7月1日(土) 各回 11:00~
申込不要
(2023年5月27日)
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